「教育の情報化」推進フォーラム

平成27年度「教育の情報化」推進フォーラムに参加しました。文部科学省生涯学習政策局からの「教育改革の方向性と教育の情報化」についての基調講演は大変参考になりました。

「教育の情報化」推進フォーラム

「教育の情報化」推進フォーラム

今、向き合わなければならない我が国の状況の一つに、生産年齢人口(15歳以上~64歳未満)の減少があります。2060年には2010年と比べると約半数まで(8,000万人→4,000万人)減少する見込だということです。

そのころは、子供たちの65%は大学卒業後、今は存在していない職業に就く。今後10~20年程度で約47%の仕事が自動化される可能性が高い。2030年までには、週15時間程度働けば済むようになる。日本の労働人口の49%が人工知能(AI)やロボット等で代替可能になるなどの予測が立てられています。こうなると、現在の職業の多くは、今後なくなっていくと予測されています。

このことから、教育課程企画特別部会論点整理では、「新しい学習指導要領等が目指す姿」として、今後は、急速に情報化が進展する中で、情報や情報手段を主体的に選択し活用していくために必要な情報活用能力、統計的な分析に基づき判断する力、思考するために必要な知識やスキルなどを、各学校段階を通じて体系的に育んでいくことの重要性が高まっていると考えられる。併せて、ICTの急速な進展などにより、高度な技術がますます身近となる社会の中で、そうした技術を理解し、使いこなす科学的要素を全ての子供たちに育んでいくことも重要となると示しています。

文科省生涯学習政策局の方は、このことの事例として、タイピングを挙げられました。今の大学生の卒業レポートは99%がPCです。けれども、2本の指でタイピングを行っている学生がみられるというのが現状であると示されました。

PCのタイピング指導はもちろん、これからの時代に求められる資質・能力として、タブレットを活用した協働学習・課題解決のスキルの定着、情報モラルの理解など、子供たちにICT活用力を付けることは、今後益々重要になると思います。